半導体製造装置

トランジスタや集積回路などに用いられる半導体を製造するための装置。パソコンやスマートフォンなどの電子機器、IOT、自動運転・電気自動車など様々な分野で半導体は必要とされています。半導体はミクロンレベルの高い精度が必要とされ、専用の装置を用いて製造されます。

半導体の製造工程は前工程と後工程に分けられます。半導体製造装置はその製造工程ごとに多くの装置が必要とされます。半導体設計用装置、マスク製造用装置、ウェハ製造用装置、ウェハプロセス用処理装置、組立用装置、検査用装置、半導体製造装置用関連装置に分類されます。

半導体製造装置部品に必要な加工とCAM

半導体製造装置部品は高い精度が要求されるため、溶接や型抜きが用いられることは少なく、材料のブロックからマシニングセンタ等を用いて切削加工を行います。

高速/高能率加工

材料のブロックから多くの部分を削りだして加工を行いますが、削られる部分は不要となるため、材料コストは高くなります。コストダウンのために短時間で加工を行うことが求められます。

2軸加工/穴あけ/多面加工

半導体製造装置部品は平面で構成された形状が多く、2軸加工が主な加工となります。また多くの穴や複数の方向からの加工を必要とする部品も多く、5軸加工機を用いて少ない段取り回数で効率良く加工を行います。

CAMによるプログラム作成

マシニングセンタで加工を行う為にはプログラム作成が必要となります。半導体製造装置部品の加工においては、多くの穴や、5軸加工機に対応した複数の方向からの加工プログラムを素早く作成出来るCAMソフトウエアを選択することが重要となります。

半導体製造装置部品の加工には『hyperMILL』のフィーチャー機能

CADCAMソフトウエア「hyperMILL」のフィーチャー機能は、3Dモデルから形状を自動認識し、ツールパス作成を自動化します。穴やポケットの位置や角度、深さなど、必要な情報を3Dモデルから取得し、プログラム作成が行われます。多くの穴を選択する手間や、加工方向を手動で設定する必要はなく、素早くプログラムを作成することが出来ます。

hyperMILLの『マクロ機能』でプログラム作成の自動化

hyperMILLの「マクHロ機能」では、フィーチャー機能で認識された穴やポケットに対し、データベースに保存された加工工程を割り当てることが出来ます。形状を自動で識別、または指定した条件にもとづいて適切な加工工程を割り当てます。マクロ機能は特別な知識を必要とせずにプログラム作成を限りなく自動化します。CAM/加工経験によるデータのばらつきは最小限となり、標準化を実現します。

hyperMILLの『5軸ヘリカル穴あけ加工』で加工時間短縮

hyperMILLの「5軸ヘリカル穴あけ加工」では、同時5軸加工を用いてヘリカルで穴あけ加工を行います。通常の3軸でのヘリカル加工を行う場合、エンドミルの底刃を使用する為、切削条件を抑えて加工する必要があります。それに対し、工具を傾けて5軸でヘリカル加工を行うことで、工具の側面を使用した加工となります。切削条件の向上と加工時間の短縮を実現します。

活用事例

牧野フライス製作所(makino)/5軸マシニングセンターT1、半導体製造装置、真空チャンバーの加工プログラム作成事例です。hyperMILL、5軸ヘリカル穴あけを使用して、高能率加工を実現します。

hyperMILLの「VIRTUAL Machining Optimizer」で加工時間短縮

hyperMILLのシミュレーション機能「VIRTUAL Machining Center」は、PC上で工作機械の動作を再現し、プログラムのチェックを行います。オプションであるVIRTUAL Machining Optimizerでは、NCコードの最適化を行います。5軸加工における割出動作は、安全性を考慮し充分な回避動作が設定されている場合が多いですが、シミュレーションによる安全性を確保したまま、無駄な動作を削減します。早送り動作を最適化することで、加工時間の短縮を実現します。